都市の論理

 


2005年の過去日記です。



都市研究が盛んだ。

大都市は権力の中枢であることが多い。

なぜだろうか。

 

藤田弘夫『都市の論理−権力はなぜ都市を必要とするか』

(中公新書、1993年、p68)

によると、

 

 都市は食糧をはじめとする生活資料を生産しない以上、それらを村落に

依存せざるを得ない。逆説的にいうと、都市は村落で生産される食糧を

あてにして形成されたのである。

 

 もともと自給自足的な生産をしていた村落=農村は、都市の出現とともに

都市に供給する余剰生産物を生産せざるを得なくなった。

一方、都市は自らを維持するために農村を自己の支配下におこうとする。

 

 江戸時代、農村は飢餓で餓死者が出たが江戸や大阪は飢えて死ぬ人はいなかった。

都市にすむ人は農業生産に従事していない。にもかかわらず餓死することはない。

これに対して、農村に住む人が餓死してしまう。

これは都市の権力(=都市の論理)が働いている証拠なのである。

 

 都市の権力はどこまで膨張するのだろうか。

 

一方、日本の政治屋論理を見ておこう。

■現代日本に関する限り、都市で集めた税金を地方の政治家が、

 合法的に地方に持ち帰っていくことが多かった。

 大都市が一方的に潤うのではなく、地方にも等分にその果実が分け与えられた。

(とても社会主義的だ。)

 その象徴が田中角栄的な政治手法だ。税収の少ない地方に、中央から多くの

 補助が支給される。それは、中央から予算をかっさらってくる地方選出の政治屋の

 仕事だった。もっとも活躍したのが田中角栄だ。

 その親の七光りで芸能人化しているのが娘の田中真紀子氏だ。

 (彼女がまともな政策を実行できるとは思えないが、選挙民には人気がある。

  彼女を応援する選挙民にはクエスチョンを付けざるを得ない。しかし一方で、

  彼女に代わる政治家を示すことのできないことに忸怩(じくじ)たる思いがある。

  →私たち選挙民にできることは何か、学ぶこと、選ぶこと‥。

 

■近年、地方政治家が中央から補助金を引き出すのも限界にきた。国全体のパイが拡大して いる間は良かったのだが、今は縮小している。今後も拡大見込みはない。

 だからこれからは、合理化が進み、地方切捨てが断行される。

 振り子は逆に動き始めた。

 

■社会制度の変革には痛みが伴う。それを真っ先に受けるのが庶民だ。

 浮かれて愚か、熱しやすく冷めやすいのも庶民だ。

 

 

*地方の政治屋論理が後退して、都市の論理が台頭している。

 

 


政治の季節

 

経済成長が止まり、

新たな成長戦略が見出せない間は

政治の季節だ。

 

経済成長を続けている間は、

資源配分や所得の再分配は比較的上手くいった。

しかし、経済成長が止まると、それらは難しくなる。

 

良くも悪くも

政治の季節が来ている。

 

経済の変化は政治を変化させ、

法律など制度を変え、

そして私たちの社会を変え、

やがて、私たちの意識も変えてしまうだろう。

 

マーケティングの格言でこんなのがある。

 

「世の中に変化しないものはない、

もしあるとすれば、それは『変化』だ」

 

マーケティングの時代なのかもしれない。

(違うかもしれない)

 

しかし、政治の季節は確かに来ている

 


政治と金

 

政治には金がいる

民主党の迷走を見て思い出した

かつて自民党は金にまみれていた

1955年から1党独裁(55年体制)、

権力をもっていたので

反対勢力の社会党も、表向きは反対政党だったが、

裏では金の力で取り込んでいた。

*社会党はある面で支持者を裏切っていた

 自力で政権を奪取する意欲も野望も欠いていた

(高度経済成長時代の革新勢力を検証したい)

 

さて、政治には金が必要だ、と書いた。

しかし、あまりに金にまみれると支持を失う。

社会的正義が損なわれるからだ。

今の自民党の凋落(ちょうらく)は「金にまみれた」ことが原因だ。

(その背後には不景気=税収減、支持層の変化、がある)

したがって、現実的には

表向き社会正義を追求し、

裏では金をフルに使って

必要な法案をどんどん成立させていくことだ。

(自民党の55年体制がお手本になる)

その意味で、民主党は現実的対応に行き詰っている。

しかし、この行き詰まりは決して悪いことではない。

 

政治には建前とホンネがはっきりわかれており、

マスコミはホンネ(タブー)には触れようとしない

だから、政治は、建前だけで発言する人のいうとおりには

動かない。

朝日新聞の作家の高村薫の発言はいつもまっとうだと思うのだが、

現実を説明できておらず、単なるグチに終わる。

なぜなら、政治の肝心な部分は明らかにされないからだ。

明らかにされないからダメだ、と怒っているのではない。

そういう「暗黙の部分」も視野にいれて国民的合意を形成しないと

うまくいかない、ということだ。

 

「小沢はあやしい、しかし政治的行動力は抜群だ、

菅・岡田は正しい、しかし皆の合意を取り付け、

求心力を持てるほどの人物ではない」

 

政治と金について改めて考えてみたい

 


「あげ足とり」とマスコミ〜他人批判の国民意識

 

法務大臣の言葉をとらまえて(あげ足をとって)、

与党民主党攻撃の材料にする。

*以前の、自民党麻生政権の時もそうだった

 立場が変わると同じことをする

 

今、政治の目的を

1)平和であること

)豊かであること、とシンプルに定めると、

それらのために政治が行われることが望ましい。

しかるに、実際はそうなっていない。

国政では、無意味なやりとりが続いている。

(恐らくやっている国会議員たちもそう思っているだろう)

またその無意味なやりとりをマスコミが増幅している。


*政治家もマスコミも「仕事」としてやっている

「彼等が重視しているのは議席であって、議会ではない」
 http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20101125/217267/?P=2


根本にあるのは何だろう?

 

私は国民意識だと考えている


*他人批判の国民意識、

批判(悪口)だけで何か新しいもの価値あるものは生まれない


*地域で新しい試みをする場合のケーススタディ(事例研究)をしてみたい。

 例)大阪市の赤バス、どんな批判を押し込めて赤バスは生まれたのか、

そしてどんな批判によって廃止の方向に向かったのか

(そもそも批判=圧力の根源は何か?空気?)

 


ひとさまのことば〜有権者の民度

JUGEMテーマ:人間観察
 

考えてみれば、選挙を茶番にしてるのは、政党側じゃなくて、

投票する有権者の側なのだ。

有権者の半数は選挙に無関心なんだし、選挙に関心がある半数にしたって、

その多くは雰囲気だけで投票先を決めてるような能天気な人たちだ。

だから、ニポンの選挙は、有権者の民度に合わせて、どんどん劣化してく。

 
出所:きっこの日記より


*有権者は愚かなのか、投票率の低さ、マスコミ情報に流される、という。

 直接利益がある(例えばお金がもらえる)ならば、投票に行く人が多くなるのだろう。

 公共の利益が分からない人が多いのかもしれない。

*いずれにせよ、政治家の質は選挙民に依存することは間違いない。

 なぜなら、政治家は当選しなければ「ただの人」になるから、

 そうならないために、選挙民に合わせた支持の取付を行うからだ。

*ふと、受験生と教える側の関係も同じように思えてきた。

 受験が相対的な優劣を問うものであるかぎり、受験生の質が合否を決める。

 講師は、相対的に受験生を優秀にすればいいので、

 受験においては、絶対的に受験生の能力を高める必要はない。

*ただ、募集をしても該当者なし、という場合もあるので、多少違うかもしれない。

 絶対的な価値観を思う





 



 


権力闘争2

 

以前、

‥‥政治においてもマスコミにおいても

それぞれの利害がからみあって、本来の目的から

どんどん逸脱していくことになる。

と書いた。

 

例えば、発展途上国が

独裁政権を打倒して、民主政権を打ちたてようとする。

若き勇士が理想に燃えて民主国家を作ろうとする。

しかし、国に経済力がない、

国際社会に取り残されている(先進国のサポートがない)、

民主国家になるための制度や伝統がない、

まして国民に民主主義の観念がない、

‥いくら努力しても疲れるだけで、

ヘタに民主化すると敵対政党につけ入るすきを与えるだけに終わる。

バカ正直にやれば、逆に打倒(暗殺)されるかもしれない。

むしろ、権限を利用して私腹を肥やす方が楽だし効果もある。

で、結局、独裁政権に逆戻りとなる。

 

社会の構造そのものが民主化していくには、

実はとてつもない忍耐と努力がいる。

 

■何をどうすればいいのか

 

その仕組みとプログラムを私たちは、まだ十分に用意できていない。

 

どうすればいいのか、

すくなくともそれは権力闘争からは生まれない。

 

しかし、

権力闘争から学ぶことが多いのも事実である。

 


権力闘争

 

マスコミ報道の中心は常に政治だ。

ところで政治の目的は何だろう。

政治の目的が分かれば、

それを報道するマスコミの目的もおのずと明らかになる。

 

「中学入試の実況中継〜歴史」に

政治の目的が載っている。

第1に「平和を維持すること」

そして、

第2に「豊かさを維持すること」だ。

確かにそうだと思う。

どちらか(もしくはその両方)が損なわれると政権が変わることを

歴史は教えてくれる。

 

そこで、現代の政治も

「平和」「豊かさ」をキーワードに行われていると考える。

したがってマスコミ報道も

そのために行われていると考えたい。

(実際はそうでもない。マスコミが営利企業であったり、

 政権よりであったりするとそれぞれの利害に左右されて

 しまうからだ。)

実は、同じことが政治家&政党にも起こる。

全体のことよりも、まず自分達の利害が前提にあって

行動してしまうからだ。

(選挙に当選しなければ政治もくそもないからだ。)

 

こうして、政治においてもマスコミにおいても

それぞれの利害がからみあって、本来の目的から

どんどん逸脱していくことになる。

 

昭和初年も同じく、

何をもって正義とするのか、

何をもって公益とするのか、

そういうことが個別の利害を元にして争われた。

結果は不毛に終わり、全体の利益が損なわれた。

 

ここを乗り越えない限り、

民主主義というものは根付かない

(根付かなくてもいい、という意見もある)

 

*大きな物語は、

しかし、瑣末(さまつ)な、

それでいて安穏(あんのん)な日常からは生まれない

 

ああ、権力闘争の話だった

 


裁判員制度におもう



司法への市民参加を目的に
裁判員制度が実施される
通信のサポート授業で、法学概論を
教えていたときに少し触れた。
これまでは、裁判の傍聴しかできなかったが、
世間の注目を集める裁判に、
市民が裁判官と同じ立場で参加できるようになった。
良いことだと思う。

マスコミでは賛否両論あるようだが、
また、関係者にさまざまな思惑があるようだが、
(関係者の思惑は時に醜い形で、しかも思いがけない形で出てくるが)
いずれにしても、制度を国民のために運用する
問題提起がなされたことが良い。

さて、私が裁判員制度(陪審制度でもいいが)に賛成なのは次の理由だ。
第1に、自分が体験した民事裁判で簡易裁判所、地方裁判所、高等裁判所と
変な裁判官がいたことだ。市民感覚を持ち合わせていないように思えた。
自宅分譲マンション管理組合の関係で、
管理費等滞納、ペット飼育禁止など5件の裁判に参加・傍聴した経験である。
*怒り出して、原告被告双方に説教を始める簡易裁判官、
 ニコニコしながら、自分たちの法廷論理を押し付けてくる簡易裁判官、
 初めから(自分の)結論を前面に出す高等裁判官

第2に、弁護士さんの話によると、たとえ変な裁判官だと思っても、
判決は判決で、法的拘束力をもつ、という。当たり前の事実に不安になったことだ。
要は、裁判官が王様で、原告被告ともに逆らえない構造になっている。
『裁判の秘密』という本に書いてある通りだったのでびっくりした。
裁判の秘密★

第3に、それでも裁判官を牽制(けんせい)する方法として、毎回多数の
住民が法廷に参加することが重要だとわかった。つまり裁判官は世間の評判を気にする
ようだ。大きな事件ではマスコミ報道に合わせた世論の論調に合わせた判決がなされる
場合がある。まさにあれのミニ版のような気がした。「法の支配」といいながら、
内容によっては、世論を無視して判決が出されるわけでもないようだ。

最後に、もし自分が裁判の原告もしくは被告で、不本意な判決を下される時、
その怒りをどこにもっていけばいいのか。誰しも事件に巻き込まれる可能性がある。
その時、誰しもが納得できる判決をもらえる保証がないならば、なんらかの制度変更は
必要だと思う。
私は自分の体験からそう思った。もちろん、裁判員制度になってからも誤った判決が
あるかもしれない。しかし、市民参加によって専門家に任せるだけでなく、専門家を牽制し、
かつ自分たちも責任の一端を担う姿勢が重要なのだと考える。

「専門家にお任せ、問題が起きたら専門家を批判する」

こういう日和見(ひよりみ)体質が成熟した市民社会を阻害する。

「自分の権利ばかり主張するのではなく、等分の責任も負えよ」

*国政レベルでこれは許されるかもしれないが、
 地域の活動で日和見(ひよりみ)をされると運営などできない


*制度変更が人々の意識を変える




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